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フィガロの結婚 [音楽]

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 沼尻竜典&トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズによる定期演奏会を聴く。演目はモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」。場所は三鷹市芸術文化センター・風のホール。イタリア語上演で全4幕。ステージ上のホリゾントには、字幕とイメージ画が投影された。
 私はオペラを鑑賞するのは初めてだ。ただし今回は、演奏会形式であり、オペラ形式ではない。ステージ上に指揮者とTMPがいて、その後ろにある一段高い壇上に歌手、さらにその奥に合唱団という配置だった。風のホールのサイズからすれば、このかたちが最善だろう。合唱団は栗友会合唱団。
 歌手のうち10名の若手は、オーディションで120名を超える応募の中から選ばれたという。各人が実力を備えており、聴きごたえがあった。中でも、ケルビーノ役の小林久美子と伯爵夫人役の高橋絵里の声には存在感を感じた。第三幕の伯爵夫人のアリアが印象に残る。なによりも今日の演奏会は、歌手たちの若さがいいかたちで演奏に結実した内容だったと思う。そこには高揚感や生き生きとした感情があり、モーツァルトの音楽にマッチしていた。
 沼尻竜典&トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズの演奏は何度か聴いたが、このオケの真骨頂はやはりモーツァルト。軽やかさと躍動感の表現が見事で、美しくそのうえとても聴きやすい。私はモーツァルトの音楽の楽しさと奥深さを再認識した。地元のオケというひいきを差し引いても、今日の演奏会は特によかったと思う。また、指揮者と歌手たちが対面するかたちであったせいか、オケと歌手の息も合っており、両者の融合がうまくいっていると感じた。満席となった観客席からの多くの拍手がその成功を示していたのではないだろうか。
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