キャンバス。困ったことにそいつは四角い。四隅がある。特に左上と右上の角。これがくせ者だ。うかつに手を出すと、とんだしっぺ返しをくらう。白い画面に筆を置くたびに、モチーフを構成しようと格闘するにつれ、徐々にせまってくる。そしてたいていの場合、容易にはそこに筆を置くことができない。地のままか、あるいは色をのせたふりをする。過去の大家はどのようにしているのか。名作を見ると、どうしたことかそれが見えない。忘れたかのように、存在を消してしまっている。それは簡単なことのように見えるだろう。ところが、相当に難しい。四隅が見えるようではまだまだだ。
2010-02-10 15:47
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