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人間ドック [生活]

 年に一度の人間ドックの日。昨夜9時以降は飲食を控え、朝食はとらず、常用している薬も飲まずに7時半に家を出る。健康を診断するのが人間ドックだが、だいたい、この時点で調子が悪くなる。以前は平気だったのだが、近年は何も腹に入れずに出かけるのがしんどくなった。まず喉が渇いてくる。さらに、血圧が上がらない。途中で、飲んではいけないミネラルウオーターを口に含みながらどうにか三鷹駅までたどり着き、なんとか大久保駅で降りた。
 健診センターは駅の近く。受付で検便容器と問診票を提出して検診着に着替え、検査場に向かう。採血から始まって、肺のレントゲンやらなにやら、名前を呼ばれるままに各部屋に入りそれぞれの検査を受ける。今年は新メニューとして、肺活量の測定が加わった。パイプをくわえて呼吸をすると、吸う量と吐く量がディスプレーに折れ線グラフで表示される。私の肺活量は平均より低い。朝の調子の悪さに加え、やる気のなさも要因だ。医師面接では腹周りのサイズを測られ、看護婦に太ったかと訊かれる。確かにこの1年で3kgほど肉が付いた。そのほとんどは腹に回ったらしい。
 人間ドックのクライマックスは、胃のレントゲン。私はこれがかなり苦手で、もう20年近くも受けているのに、できることならパスしたいと毎回思っている。得意な人もいないだろうが、名前を呼ばれるまでの待ち時間、心の準備を必要とする。
 なにが苦手といって、苦行の連続技である。まず、最初に飲み込む炭酸の発泡剤。これを口に入れて水で流し込み、ひとしきりゲップが出るのを我慢しなければならない。今日の検査技師は、「あごを引いて首を少々曲げるとゲップを我慢できます」とかなんとかアドバイスしてくれた。確かに効果はあったが、それを感心する間もなく、すぐに例の白い液体を胃に流し込まなければならない。あれは一気に飲むに限る。なにも考えずにゴクゴクといく。とにかく、なぜこんな得体のしれないものを飲まなければならない、などと理性に照らすのは御法度だ。そして、検査技師の言われるままに、テーブルの上で右に左に体を回転させる。もはや動物実験に近い。それでも昨年から、アクロバットの時間が短くなったようだ。以前は、逆さまになる時間が長く、ハンドルを握る手に油汗がにじむほどだった。検査方針が変わったのだろうか。
 胃のレントゲンが終われば、ひと安心。今年の苦行も終了だ。来たときとは打って変わって、調子よく健診センターを後にした。検査結果は3週間後に郵送される。苦手な人間ドックを長年受診しているわけだが、大病もせずに生きていることを幸運と思わなければならないのだろう。それでも、いつかは「要精密検査」のときがくるかもしれず、検査結果の封筒を開けるのは気分のいいものではない。
タグ:人間ドック
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