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画廊にて

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 部屋の中が暑いので外出する。いつものように、深大寺の自由広場、そして緑の相談所。人影のない庭園に、ひまわりのようなコントラストの花が咲いていた。シジミ蝶が蜜を吸っている。羽の生えていないかまきりが微動だにせず、花の上に身を置く。来園者は数名。園内を一周して帰る。
 その後、ギャラリー由芽に向かった。藤井孝次朗展。和紙のマチエールと紫色の発色がいい。「生成」というタイトル。藤井氏はいなかったが、椅子に座っていた見知らぬ男性と話をする。絵を描いていると言うと、いろいろと質問してくる。相手のたたずまいからみて作家だと判断して、口を滑らせるように答えた。「なぜ絵を描いているのか?」と訊く。答えに窮して、「物心ついたときからすでに描いていた」と言った。こちらも問うと、表現するためには素材を選ばないという。今しかできない表現ということに相当なこだわりをもっている。ギャラリーにその人、H氏の画集が置いてあり、経歴にコンテンポラリーの作家としていくつかの賞を受賞し、たくさんの個展を開いてきたキャリアが記載されていた。平面から立体、鉛筆からシルクスクリーンまで、80年代の米国に多く見られた現代美術と同じ感覚の作品。自分も、このような表現の幅や発表の場を得たいと思う。
 H氏は、都の教員をしながら、作家活動を続けてきたらしい。それほどの実績をもってしても、作家では食えないようだ。そんなことを思いながら美容院に行き、髪を切った。店長はいつものようにパソコンの質問をこちらに投げる。なぜかWebの表示が遅いという。散髪を終えて、ちょっと店のパソコンを見る。パソコンやネットワークのせいではなく、特定のWebサイトが遅いだけです、と伝えた。
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