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ベンのテーマ [音楽]

 このところしばらく、iPodでマイケル・ジャクソンの「Off The Wall」を聴いていた。紙ジャケット版発売の宣伝や世界ツアーのニュースも流れていたところに、突然の訃報。幼少のころからショービジネス界を歩まされたが故か。世界的なヒットの波が去って以降、危うい人生を歩んでいたことは確かだろう。それにしても急な死だ。
 小学生のころ、少年とネズミの交流を描いた「Ben」という映画を見た。物語とともに、エンディングに流れた歌が心に残り、意味もわからず風呂場で口ずさんでいた。「だれだか知らないが、外国にはとても歌がうまい子供がいる」。それが、マイケル・ジャクソンを知った最初だ。次に耳にしたのは、伸びのあるハイトーンの「ABC」。それから数年後、大ヒットを連発するスーパースターとしての姿を見ることになる。カレン・カーペンターが、20世紀最高の女性ポップシンガーなら、男性はマイケル・ジャクソンだろう。クインシー・ジョーンズの手腕によるところが大きいが、歌、曲、アレンジとも非の打ち所がない。ソングライターとしての才能も秀でている。
 私は学生時代、彼の曲のベースラインをシンセサイザーでなぞった。「Off The Wall」に入っている「Workin' day and night」はアップテンポの名曲(Special Editionのボーナストラックバージョンのシンセベースは秀逸だ)。もちろん、ソウルな「Rock with you」などもいい。ソウルこそマイケル・ジャクソンの本領ではないだろうか。「Off The Wall」は、のちにリリースされるハイテンションな曲想によるアルバムとは異なる趣を持ち、彼の歌のよさが生きている。もちろん、その後のヒット曲のいくつかもいいとは思うが。訃報を知り、私の中の彼の原点「Ben」をもういちど聴いてみたくなった。
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