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昆虫はどこに [生活]

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 木立の中で制作していると、いろいろな虫がやってくる。気候が暖かくなるにつれて、アリやテントウムシのほか、不思議な姿かたちの虫たちが現れ、キャンバスや絵の具箱などを興味津々に歩き回る。中でも、必ずといっていいほど「偵察」に来るのがスズメバチだ。体の周りを一周して去っていくのだが、ときどきかなり接近してくる者もいて、ドキリとする。木の下にいるせいか、上から落ちてくる虫も多いようだ。ふと見ると、パレットの端を歩く虫もいる。彼らは色のあるものが好きなのだろうか。
 三鷹でこんな体験ができるのは、公園や野川周辺に限られる。そういえば、最近は街で虫を見かけなくなった。まれに白い蝶が飛んでいるのを目撃するが、農地や林の宅地化のせいで、虫たちは激減しているだろう。これは三鷹だけの話ではないはずだ。近年、夏の夜の外灯に群がる虫の少なさに気がつく。虫がいなくなれば、クモも消える。家の中を跳び回るあの愛らしいハエトリグモの姿も、今年はまだ一度しか見ていない。都市における生物の円環はもはや風前の灯火だが、かろうじてつながっていた連鎖さえ途切れるのは寂しいものだ。
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