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野川 [街]

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 白鷺が川面をついばむ。その横を鴨の家族らが進み、川べりを歩く。水中で鯉がゆらゆらと泳ぎ、ゆったりとした時間が過ぎる。三鷹を横断する野川には昔ながらの武蔵野の自然が息づいており、このような光景を間近で見ることができる。東京でも、野鳥が生きていけるだけの環境がまだ残っているらしい。ただし残念ながら生活排水が流れ込んでいるため、水質はよくない。それでも、数年前よりはましになったようだ。以前は水が淀んでいることが多かったが、最近はいちおうの流れがある。
 野川沿いは、散策するたびになにかしら発見がある。私は、人見街道を下った地点から二枚橋方向へ歩くことが多い。東八道路の北側付近では国分寺崖線からの湧き水に出会える。自然観察園や野川公園を歩くのもいい。また現在もあるかは不明だが、大沢(人見街道の東側)のほうにはわさび田があり、5月になると、横に連ねた鯉のぼりを見ることができた。その近くの出山横穴墓は子供の自由研究のいい題材だ。野川の水は一時枯渇したが、このところ水量はどうにか保たれている。私は時々、野川に行って息抜きをする。空気がきれいなわけではないが、この小さな川と土手の道、木立は、市民にとって希少な自然だ。ここに護岸工事が施されたり、崖線上の建物によって湧水が失われるようなことがあるなら、武蔵野とは名ばかりの住みづらい土地なるだろう。
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