SSブログ

古書上々堂 [街]

shanshando.jpg
 また昔話になるが、三鷹駅南口の中央通りを南下し、スーパー丸正がある交差点を右に入ったところに、「げんせん館」という古書店があった。典型的な古本屋のたたずまいの店で、店頭にはマイルス・デイビスのポスターが貼られ、70年代のマンガやアダルト、雑誌バックナンバー、実用書、思想書が充実していた。さらにこの店の斜め向かいにも古書店があり、こちらは少々堅い本や希少な文庫本が多かった記憶がある。いずれの店も数年前に閉店(したか、あるいは他所に移転)してしまった。
 そんな中で現在、同じく中央通りに面する「古書上々堂(しゃんしゃんどう)」はがんばっている。この書店は、店構えや雰囲気づくりがうまく、棚を含めた全体の質感や色合いも好印象。画集、写真集、文芸、絵本、趣味、思想系が、背の高い棚に見やすく並んでいて、つい長居してしまう。児童書が充実しているほか、ときおり芹沢けい介のカレンダーや関連本なども並んでいる点が要チェックだ。今日は、作品社・日本の名随筆「石」を購入。自転車操業的な状況が続く出版・書店業界を見るにつけ、こういう落ち着いた佇まいの店こそ大事にしたいと思う。

追記:
その後、同店は商いを店頭よりもAmazonでの販売にシフトした。そのため、店頭の書籍の半数近くがビニールで包まれ、内容や価格を確認できなくなった。また分類も雑多になり、ジャンルなどで書籍を探すのは厳しい。店内の雰囲気も変わってしまった。やむを得ないことだろう。近年は北口の古書店「水中書店」を利用することが多い。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(2) 

nice! 0

コメント 0

トラックバック 2

三鷹の現代美術画廊ラジオ深夜便 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。