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原発がどんなものか知ってほしい [原発]

 平井憲夫氏が1996年に書いた手記「原発がどんなものか知ってほしい」。このブログでも昨年にいちど紹介したが、ここで再度掲載先をリンクする。原子力発電所の現場で長年働いていた人からの警告の言葉だ。この手記には、原子力発電所の現場の実際(職人不在・監理機能不全)、被曝、海水の放射能汚染、各地の原発事故、廃炉のこと、差別——など、今問題になっている事柄が、現場作業者の視点で書かれてある。
 例えば、この文書の中で平井氏が指摘した『しかし、こんな重大事故でも、国は「事故」と言いません。美浜原発の大事故の時と同じように「事象があった」と言っていました。〜それで、私がまず最初に言ったことは、「これは事故なんです、事故。事象というような言葉に誤魔化されちゃあだめだよ」と言いました。県議会で動燃が「今回の事象は……」と説明を始めたら、「事故だろ! 事故!」と議員が叫んでいたのが、テレビで写っていましたが、あれも、黙っていたら、軽い「事象」ということにされていたんです。地元の人たちだけではなく、私たちも、向こうの言う「事象」というような軽い言葉に誤魔化されてはいけないんです』の個所は、いまとなってはだれでも心当たりがあるだろう。
 原発推進派や理詰め思考の技術者たちからは批判されているが、この文書の主旨は机上の理論の世界で生きている人間にはわからない。われわれが守るべきものは何か? 次世代に問題を先送りすることの罪の深さを認識すべきだろう。平井氏は'97年に癌で亡くなった。この手記から彼が遺した強い「思い」を読み取っていただきたい。

「原発がどんなものか知ってほしい」
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
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