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帽子 [生活]

 昨夏から、外出時に帽子をかぶるようにした。使っているのは、周囲につばのついたハット型。当初は紫外線から目を守るのが目的だったが、常用しているうちにそれ以外の理由ができた。とはいえ、趣味で帽子を頭に載せるほどのファッションセンスはない。帽子をかぶり始める動機はいろいろあるだろうが、私が気づいたのは世の中を素で見なくて済む効果だ。これはなかなか捨てがたい。いまどきの世間は、深くかぶった帽子のつば越しに見るくらいがちょうどいい。
 帽子に加えて、サングラスでもかけたいほどに今の日本の姿は痛い。通勤の往復で、会社で、隣近所で、腹立たしいことに日々遭遇する。ときどき、日本にやって来た他国の人が、日本人は礼儀正しく整然とルールを守り、素晴らしいなどと感心する姿をテレビで見ることがある。そのたびに私は、外国の世相はよほどひどいのかと想像してしまう。確かに、他国のほうが針の振れは大きいかもしれない。激しい人種差別などはその国に行ってみなければわからず、その点で私とは見るポイントが違うのだろう。しかし、近ごろの日本も引けを取らない。不気味な悪意に満ちている。駅員への暴行が多発しているのはその一例だ。いいようのないすさみ。
 以前、ニューヨークに行った際、帰宅する人々で混雑した夕方の電車に乗ったことがある。そのとき感じたのは、彼らが他人の体にふれないように気を配っていたことだ。込んでいたにもかかわらず、私の体に触れる人はいなかった。前述した日本の外国人とはまったく逆の話だが、さまざまな人種が集まって成り立っている都市だけのことはあると感じた。
 街中や車中のうるさいノイズをカットするのに適しているのはイヤホンだ。さらに、荒れた世間を少し奥から見る効果がある帽子の利用をおすすめする。その日の気分で選べるようにいくつか持つのもいいだろう。私の場合、センスがないといいながら、手持ちの帽子の数は徐々に増える傾向にある。
タグ:ハット 帽子
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