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ピアノのつどい [音楽]

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「海老原直美門下生によるピアノのつどい」を聴きにいく。場所は、三鷹市芸術文化センター 風のホール。演奏会は朝10時から始まる四部構成で行われ、総勢43名がステージに上がり、私は夕方の第四部を聴いた。無料のコンサートだったが、高度なテクニックを伴ういい演奏が続き、聴きごたえがあった。ほとんどが東京音大の学生か卒業生とのこと。友人や親族が多く、客席が空いていたせいか、演奏者は皆リラックスしているようだった。私の目当ては、卒業生が弾いたラヴェルの「クープランの墓」。曲目は「トッカータ」だった。やはりなかなかの難曲。テンポを保ちながら、あの音の響きを作り出すのは容易ではない。もっとも、ショパン「幻想ポロネーズ」やベートーヴェン「熱情」、プロコフィエフ「ソナタ1番」も相当なものだが。
 門下生の演奏が終了したあと、花束贈呈で海老原氏が壇上に立った。同氏いわく「たとえ短い曲であっても、舞台に立つというのはたいへんなこと。であれば、より多くの人に聴いてもらうよう努力する」そして「自信を持つこと」。指導者らしい言葉で、もっともだと思う。絵画においても、ただ描いて壁に展示すればいいというものではない。壁にかけるまでの葛藤と、自信を保つことは実際には容易ではない。ましてや、音楽は一発勝負。ステージに上がり、自信を持って演奏に臨むレベルまでに自分を高めるのは相当な努力と意識が必要だ。指導者はその意識の自覚を促す。同時に海老原氏は、演奏する喜びも忘れないようにと述べた。
 以前イチローも言っていたが、自分を喜ばせたり、褒めたりすることは重要だ。それがなければ、野球にせよ、音楽にせよ、絵画にせよ、なかなか続けられるものではない。短い挨拶だったが、海老原氏の話は心強かった。この指導者あっての、今回の演奏だったのだと思う。
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