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増派3万人 [世界]

 米国がアフガニスタンへの3万人増派を決定したという。9.11に始まった見えざる敵からの攻撃によって、武力で他国の反発を抑えることはできないという事実が明らかになった。それにも関わらず、米国は他国への派兵を止めようとはしない。テロリストからの再攻撃をそれほど恐れているということか。しかし、派兵による武力制圧でなにが解決するというのだろう。
 アフガンでは現在、ひとまずタリバンの動きを押しとどめたように見えるが、それも流動的だ。公表したような、2011年7月の撤退は本当に可能か。それまでには、なにがしかの結果が出ているとの目算だろう。しかし、地の利を生かしたタリバンの執拗な攻撃が増派だけで収まるとは思えない。タリバンからすれば、オバマ氏はブッシュほどの野蛮でメチャクチャな物量攻撃は仕掛けない人物のように見えるだろう。一方の現場の米軍兵士にとって、派兵3万人は心強い援軍である一方、それでも片がつかない場合はベトナムのような泥沼化になることが最悪のシナリオに思えるはずだ(イラクでもそうだったが、現代において、敵と市民の区別がつかない地域に派遣された兵士は極度に疲弊する)。オバマ氏の政策には結局なんのメッセージもなく理詰めであり、見えざる敵を増やし、心身が傷ついた多くの米兵を生み出すにすぎないのではないか。
 朝日新聞は、増派に際しての米国市民の声はなにも伝えていない。ただし、米国ではなにがしかのデモや反対運動は起きているだろう。ノーベル平和賞を受賞した大統領が、他国への増派を決定したのだ。反発がないほうがおかしい。私は、オバマ氏の今回の政策に対するニューヨーク市民の意見を聞いてみたい。
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