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喫茶店 [ART]

 週末、絵画研究所で裸婦を描いている。時間は3時間で6ポーズ。それが終わると、ほかの参加者と連れだって、三鷹の駅前ビルの地下にある喫茶店に行く。喫茶店といってもカウンター席しかなく、周囲は食料品店に囲まれている。デパ地下の食料品売り場の一角にあるような店なのだ。これがヨーロッパだったら、しゃれたカフェのテラス席になるのだろう。
 そこでお茶を飲みながら、絵の話や世間話をする。ほかのメンバーは年上で、最高齢は83歳のO氏。皆プロの絵描きではないが、O氏は麻生三郎などに教わったことがあるベテランだ。昔の自由美術協会や、松本竣介の絵を買った話、中村彝の絵を買い損ねた話などが聞ける。K氏は、バスキアの画集を貸してくれた。K氏の画風はバスキアとはだいぶ異なるので、その名前が出たときは少々驚く。S氏は、色鉛筆で日本画のような絵を描く。どんなモデルであっても、描かれるのは桜色の肌の初々しい女性だ。
 この店がいいのは、いまどき珍しく店員が客の好みを覚えること。若い女性店員は、通って3回目で「紅茶ですか?」と聞いてきた(私はコーヒーが飲めない)。同店の紅茶の味は品がある。そして値段が安い(これが重要)。馴染みの店というのは、気分を落ち着かせてくれる。街に残された数少ない憩いの場だ。
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