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こぶし [世界]

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 振り上げたこぶしのなんと弱々しく、空疎なことか。戦争は無骨な軍人が始めるのではなく、一人の男の粗末な妄想が引き起こす。特別な待遇を受け、特別な場所にいて、市民生活や社会のことなど露知らぬ人間が自衛隊と市民を他国の戦場へ送り出す。
 今日、与党が集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。
 「国民の生命を守るため」は詭弁だ。実は米国の戦争ビジネスに参加するための意思表示にすぎない。妄想とビジネスが交じり合って奇妙なかたちになった。この男が差し出した左手だ。握ったこぶしを広げるとそこにはたぶんなにもない。
 自由を生きることができず、憲法を踏みつける者たち。自由を生きるには相当な勇気がいる。しかし、それをあきらめてはならない。戦争は、自由を最初からあきらめた者たちが始める。そしてその代償を金に求める。原発、基地、武器、戦闘、すべては商品。おかしなことに、本人たちにその自覚は薄い。
 明白なのは、彼らは決して戦場へ行かないということだ。首相と呼ばれている男が握った薄っぺらで貧しいこぶしはだれに向けられたものなのか。同じく今日、米軍普天間基地移設の施設解体工事が始まった。姑息である。
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